自作ミノーの作り方 ①
コロナウィルスの影響力って言ったら凄いものがありますね。
最初にニュースで見たときの素直な感想としては、
「武漢の、或いは中国の中で充分抑え込めるだろう」
とか甘く考えていました。
ここまでになった要因として取り沙汰されるのが、
当初想定されていたより感染力の強いものだった事。
潜伏期間が長く実態を掴むのに時間がかかってしまう事。
そして何より「油断」ですね。
いまだに巷には、
危機感のあまり差別感情にまで繋がりかねない態度と、
自己中心的な発想、あるいは現実逃避の結果から来る楽観視。
その他にも様々な情報、見解が出回っています。
大抵は自分の耳に優しいものだけ訊こうとするでしょうから、
一連のストレスとの相乗効果なのか、
他人に自分の考えを強要するような人も当然ながらいるようです。
私も前回のサクラマス以来、
人のいない場所をどうにか探そうとしましたが、
今の状況では「釣りに行く」と「ブログに書く」との二つを、
一致させることが難しいと判断し断念。
「仕事や買い物のリスク」 > 「海に行くリスク」
そう信じている部分はありますが、
「海に行くリスク」 > 「家にいるリスク」
であるのもおそらく事実である以上致し方ありません。
家にいながら、
思い通りの釣りができない憂さ晴らしに適したもの……
ここは釣具のハンドメイドが良いのでは無いでしょうか!
さぁ、500字に及ぶ前置きをもって閑話休題。(笑)
前にも一度作ったことがありますが、
木を削って作るハンドメイドミノーの製作手順を紹介します。
被った情報もあると思いますが、
参考にしてみてください。
作るのに必要なものですが、
今回私が使ったものに限って言えばこちら。
材料)
・加工しやすい木(私は百均の桐の角材)
・ステンレス線(0.8〜1.2をサイズに合わせて)
・ウェイト(専用のものでも、がん玉でも可)
・リップ(私は既製品。アクリル板を加工する手もアリ)
・アルミテープ(ホログラムシートなどお好みで)
・コーティング剤、エポキシ樹脂
工具類)
・デザインカッター
・ヤスリ、サンドペーパー(300〜2000番台数種類)
・耐水ペーパー(2000番を使用)
・ラジオペンチ
・彫刻刀などなど
以前の記事にもある通り、
耐久性、対称性、加工性を高めるために、
2枚の木を貼り合わせてその間に、
ウェイトと貫通ワイヤーを仕込む方法でやって行きます。
ざっくりと作りたい形を書いた2枚の木を、
少なめの糊や両面テープで仮止めします。
そこからシェイプを削っていき、
ミノーとしての原型を作っていきます。
ここまで削る方法ですが、
木工用ヤスリや彫刻刀などがあれば楽にできます。
サンドペーパーで表面の曲線を滑らかにしたら、
今度は仮止めののりを剥がします。
そしてラインアイやフック用のアイなどを、
ステンレス線の加工によって作っていきます。
この時ウェイトを配置するために
スペースを確保することが重要になってきます。
専用のペンチも持っていると大変便利です。
続いてはウェイト。
今回は鉛製ルアー用ウェイトを使用しました。
私の好みは出来るだけボディを薄くしたいので、
ペンチで直方体にします。
そのために鉛製を使う訳ですが、
金銭面、設計上の余裕がある場合はタングステンの方が、
レスポンスも上がると思います。
今度はその配置です。
基本的には、
重心の位置がアクションの個性となります。
重心は後ろであるほど、低い位置であるほど、
安定したアクションになります。
ただし、やり過ぎると動いてくれないので、
上の写真のようにメインウェイトを前方に、
バランスや浮力調整のウェイトを中央からやや後方に置きます。
ウェイトの配分ですが、
メインに7割、サブに3割程度にするのが無難だと思います。
今回作ったのはフローティングタイプになるようにしていますが、
もちろんシンキングタイプにも出来ます。(サスペンドはかなり難しいです)
ウェイトの重さやボディの浮力を試しながら、
何度か挑戦して掴んでみるのが一番だと思います。
ステンレス線とウェイトを配置する部分に、
デザインカッターなどを使い溝を掘ります。
ボディの左右に出来るだけズレないように溝を掘ったら、
接着剤などで固定、貼り合わせて乾かします。
今度はリップの取り付けですが、
今回はアングルのルアーリップミニを使いました。
このような既製品を使えば、
仕上がりは安定しやすいとは思います。
ただ、
作りたい形、大きさに合わない時はアクリル板を使います。
リップの加工で気を付けたいのは、
ボディに差し込む分の長さも計算に入れることです。
アクションについてですが、
リップの角度を水平に近づけるほど深く潜り、
垂直に近づけるほどアクションが大きくなります。
さらに言うと、
ラインアイから近い位置にリップがあるほど、
ウォブリングよりローリングの比率が高くなります。
ウェイトとリップと、ボディの形状。
これらが重なってアクションを生み出します。
ウェイトは低重心前方寄り、リップは角度を浅めに、
これを基本として考えるのが一番ですが、
思い通りの泳ぎにするには慣れがとにかく必要です。
ボディ前端にデザインカッターで切り込みを入れる時、
刃を入れる角度を全ての方向から見て
真っ直ぐになっているか、慎重に確認します。
リップが少しでもズレると泳ぎが破綻してしまうので、
ここでは細心の注意を払いましょう。
そしてエポキシ系の接着剤でボディを仕上げます。
木を張り合わせた隙間に、
空気が残らないよう爪楊枝で樹脂を塗り込めていきます。
リップも同時に固定しますがここで強度が決まるので、
流れ出ない限り出来るだけ多めに使います。
これらの加工はバルサであれば早く行えますが、
柔らかすぎてちょっとしたことでへこむことがあります。
慎重に作業すれば大丈夫なので、
どちらを選ぶかは好みですね。
取り敢えず今回はここまで!
ルアーの泳ぎ自体はほとんどここで決まります。
今回はルアーの個性のうち「泳ぎ」を作りましたが、
次回は「見た目」の個性と最終的な強度を作っていきます。
ここまでは木がまだ剥き出しですが、
樹脂の乾燥後はコーティングする事で、
完全に防水されたボディに仕上がって行きます。
コーティングやアルミ貼りなどの工程は、
日を改めてお送りしたいと思います。
それでは!